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フラロビのSS置き場。
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おねえたまのテクニックに翻弄されるフランキーを、やはり描いてみたかった。


※R-18。


廃船で独り、フランキーがどんな様相で、何を思って己の四肢を切り落としたのかが非常に気になるところ。
自分のせいでトムは死刑となり、全身は痛みで焼けるように熱くて、心身ともにボロ雑巾のフランキーが、鈍い切れ味の刃物の代替品でグズグズになった自分の手足を落として、血溜まりに座り込んでいる様は、想像すると鬼気迫って何ともゾクゾクする辺り、私は相当病んでいるかもしれない。
地に落ちた、動かない自分の腕だったモノを、感情のない色の薄い瞳で見下ろしている、血塗れのフランキーって、色っぽいよ。


++++++++++






33. Intermission 過激な淑女


「さあ、始めるわよ…テキストを開いて。この間の続きから」
ロビンはフランキーとの距離を少し詰め、メガネを通して生徒を上目遣いに見つめた。
「まずは大問の(1)。正しく発音しながら、解いてみて?」
バレッタからこぼれたサイドの髪を耳にかけ、視線はフランキーの手元に落とす。
「どうしたの?始めてくれないかしら」
「お、おう…」


いつもと調子の違うロビンに気押されていたフランキーは、急かされて問題に取り掛かる。
今日のロビン先生はやたらと厳しかった。
普段なら「まァいいでしょ」と言ってくれる場所で、何度もやり直しを強いられる。
無理にコスプレさせているから虫の居所が悪いのかも、と納得しつつも、ちとキツイ。
暗にその旨を伝えると
「厳しい先生、お好みなんでしょう?」
と言われた。


「う…う…それはそう…だけど」
「だったらいいじゃないの。何か問題でも?」
「い、いや…別に…ねェ…」
ロビンに迫力負けした。
ロビンはくすり、と笑うとフランキーの腿に手を置き、胸から近づく。
太腿に感じる細い指の感触と、眼前に控える谷間にフランキーが泡を食っていると、白い人差し指がフランキーの顎を掬い上げた。


「飴と鞭、って言葉…好きなのよね…」
フランキーの心臓がドキドキ騒ぐ。
見つめてくる黒い瞳は怪しい光沢を帯びていた。
「次の問題で満点だったら『飴』をあげるわ?でもこなせなかったら…」
「こなせなかったら…?」
「悪いコにはお仕置き…決まっているでしょう?」
フランキーの腿の上で、ロビンの手の平が動揺する男の筋肉の動きを楽しんでいる。


「じゃ、じゃあ…どんな『飴』を、くれるワケ?」
乾いて張り付いた喉に力づくで唾を呑みこんで、かすれた声を出す。
ロビンの瞳がすうっと細くなった。
「どんな味の、『飴』が欲しいの?」
ロビンの蟲惑的な頬笑みに、頭の中が酔ってくる。
肉薄する赤い唇から目が離せない。
物凄く、食べてみたい。


「……キスとかOK?」
ダメ元で言うだけ言ってみる。
「いいわよ」
驚いたことに、ロビンの肯定の答えは簡単に返って来た。
フランキーは必死で問題に取り組んだ。
今日に限って性的フェロモンを全開にしている傍らの存在と、その存在にずっと触れられている太腿にどうしても集中力を掻っ攫われてしまうけれど、フランキーは頑張って頑張って。
『飴』がもらえた。


「約束ね。キス、だったかしら」
ではどうぞ、とロビンが唇を差し出した。
長い睫毛が伏せられ、薄く開いたふくよかな唇がフランキーを誘う。
それはそれで超御馳走なんだけれども、
「ちょ、ちょっと待って、ロビン」
慌ててフランキーが待ったをかける。
「どうしたの?この『飴』では嫌?」
「そ、そうじゃなくって…」


フランキーが耳まで赤くして、
「ロビンからしてくれよ。ご褒美なんだから」
とモゴモゴ言った。
自分でも『何なんだよ、おれは中坊かよ!』と、ひとり脳内ツッコミをするくらいの不甲斐なさ。
キスする、なんて今更照れるような特別なことでもないのに。
ロビンには…ロビンに対しては…どうやってキスをすればいいのか、想像力が働かない。


「私から?」
「ロビンの好きなように、でいいから」
「……私の好きなように、ね」
ロビンの身体がフランキーに擦り寄った。
胸と胸が先にキスをする。
ぽよん、と当たるそれに気が逸れている間に、
ちゅ、
と、ロビンの唇が啄ばむようにフランキーの鼻先に軽く触れ、すぐに離れていった。
「はい、おしまい」
ロビンがにっこりと笑う。


「ちょ、ちょっと待って!今の何?」
「何って、キスよ?私の好きなように、したキス」
「え、ええー?」
確かに好きなようにって言ったけど!
確かに軽くても鼻先でも、キスはキスだけど!
約束は違わないけど!
想像してたのはそーゆーんじゃなくて!
てゆーか、一生懸命満点取ったのにそれじゃァあんまりじゃねェの?


やるせないフランキーはテーブルの上でバタバタと、もがいた。
「冗談よ。顔を上げて…」
ロビンがクスクス笑っている。
フランキーはムッとした顔で身体を起こした。
「純真で傷つきやすい若者をそうやってからかうの、どうなのよ?」
「ふふ。からかってるつもりはないのだけれど…」


ロビンはフランキーの膝の上に腰をかけた。
男の硬い腿に、女の柔らかい尻が形を歪ませた感触がありありと伝わる。
フランキーの身体に緊張が走り、ギシリと固まった。
「知らないわよ?勉強に集中できなくなっても…」
豊満な乳房が押し付けられる。
ロビンは両手でフランキーの顎を上向かせると、躊躇いなく唇を重ねた。


ロビンの舌先がフランキーの歯列をチロリと舐め、開くように促した。
求めに応じたフランキーの口内に、ロビンの舌が滑り込む。
侵入者の舌がフランキーのそれと絡まり、深く深く、男の口腔を侵していく。
艶めかしく蠢くそれはフランキーの官能を揺さぶり、眉間に深い皺を刻ませる。
「……んッ……ふゥ……」
ロビンが時折漏らす、くぐもった甘ったるい声に、フランキーの頭は痺れていった。


ロビンに誘われ、フランキーは長く伸ばした舌で女の口内を探った。
彼女の口の中はしっとりと柔らかく、温かく、フランキーの舌を包んだ。
ロビンがわざと大きく高く立てた水音を合図に、フランキーの目蓋が薄く開く。
極至近距離で、粘度を持った視線が絡んだ。


ロビンの舌がフランキーの舌を舐め上げ、すぼめた唇で吸い上げる。
女の口腔と自分の舌が、あたかも彼女とセックスしている姿に見立てられた。
次第に、フランキーの下腹部には熱が溜まり、海パンの内部の密度が上がる。
フランキーは衝動的に、首を深く傾け、舌を更にロビンの喉の奥へと突き入れて擦り上げようとした。


「はい。おしまい」
呆気にとられるくらいの潔さで、ロビンはフランキーから離れた。
フランキーは肩で息をするくらいに呼吸が乱れているのに、ロビンは涼しげだ。
幾らか肌が桜色に染まっている程度。
ロビンは襟足の後れ毛を撫でつけ、中指をそっと噛んでいる。


「では、次の問題に行きましょう」
「あ、ちょっと…ろ…ロビン」
フランキーは濡れる口元を手首で拭いながら、ロビンに声をかけた。
熱っぽいフランキーの嘆願に、ロビンは眼鏡越しに視線を返す。
「あの、さ…」
知的な瞳がフランキーの顔と下腹部を往復し、求めを理解した。


「まだ授業は始まったばかり…それにキスしただけよ?どうしてそんなに苦しいのかしら?」
「それは…」
何にそんなに興奮しているの?
悪いコね。
ロビンは海パン越しにエンボス印のように形を浮き上がらせている肉茎に、つ、と指を滑らせた。


「う」
フランキーの身体がびくんと跳ねる。
「彼女が月替わりの人にしては可愛い反応ね」
白魚のような指が、裏筋の一歩手前を何度もやさしく擦り、その度に大きな身体がガクガク揺れる。
ロビンが妖艶に笑う。
「さあ、テキストに戻って…」
「ま、待って」
「今日のフランキー、待って、ばっかりね。今度はなあに?」
ロビンが下がる眼鏡のフレームを押し上げる。


「これ、ちょっと出して来ても…」
「駄目よ」
生徒の希望を教師は一蹴する。
「授業中の離席は許さないわ。トイレは授業前に済ませておくものよ?」
「そんな殺生な」
蛇の生殺し感アリアリなフランキーの表情に、ロビンは口角を持ち上げた。
「ロビン、楽しんでるだろ…」
「そんなことないわよ?」
と言いながら、ロビンは物凄く楽しそうだ。


ロビンがテキストを、とんとん、と指で指し示しながら言う。
「今度はどんな『飴』がいい?一番お望みなのは何かしら?」
「一番の、って…でも、そりゃァ…」
今最も切実なのは、アレ、だけど。
流石にソレをお願いしてもいいものなのかどうか、フランキーは躊躇した。
「何でも応える約束なんだから……言うだけ言ってみたら?」
女神のような教師が、堕落を誘った。



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